小学生のころから鼻炎気味で、年中鼻をすすっていました。おかげで基本的に匂いとか香りってものに鈍感になってしまっているようです。最近はコロナのときに習慣になってしまっているマスクのせいで、さらに匂わなくなっています。
なもんで、生徒とかに「この部屋なんか臭い」とか、「お昼ご飯の〇〇の匂いがする」とか言われでも、まあ全然共感できないわけです。最近の若いもんは匂いに敏感すぎるなあとか言っちゃったりして。だからたまに鼻の通りがよいときなんか、急に何かの匂いを感じてびっくりします。
なんでこんな話を始めているかというと、最近これを読んだからなんですけども。
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167922696
個人的に上橋菜穂子先生に外れなしだと思っているのですが『香君』もよいですよ。とはいえ「香り」なんていわれても、あまり実感がわかないので最初の話の通り、ときどきある鼻の調子のよいときを思い出して想像するしかないわけですが。
さて、匂いとか香りに関して思っていることとしては、「それでもやっぱり最近の若者は匂いに敏感すぎる気がする」ということです。最近新しい教室に引っ越しまして、新しいのでどこもかしこもきれいになりました。で、それまでの教室を思い返すと、やれ「トイレが臭う」とか「教室が臭い」とか、臭いに関する文句もあったよなあと。でもその時も、今加太付けしているときも、私個人としては臭いと思うことがないんですよね。私だって何かが腐っている臭いとか、そういうのはちゃんとわかるし臭いと思うのですけれども、人間だって生き物なんだから、そんな多少の匂いだったらあるもんじゃないかと思ってしまうわけです。
でも最近のCMとかを見ていると、やれ消臭だ、芳香だとかいって、どうも匂いを気にしている人の方が圧倒的多数派であるような風潮がずっと続いている気がします。それがわかっているので、臭いと言われれば消臭剤を置き、芳香剤を買い、みたいなこともしますが、本音ではあまり納得いっていません。いいじゃんちょっとくらい。とか言ってみたいです。なんかこの風潮に逆らえないけど、実はそんなに匂いは気にしてないよっていう仲間はどこかにいないですもんですかねえ。

