年齢って気になりますか?

 最近生徒に齢を聞かれることが多くなっている気がします。で、そういうときには必ず「18歳」と答えることにしているんですが、これまでは「そんなわけないじゃん」くらいで呆れられてその話は終わっていたのに、今年の生徒は「それはおかしい」とか言って食い下がるんですね、どうしても実年齢が知りたいらしい。そんなに他人の年齢って気になるかなあ、と思ったわけです。

 さて、「年齢」なにか本があったかなと考えて『武士道シックスティーン』を思いつきました。

https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163261607

 この場合の「シックスティーン」は、16歳という数字よりはそこについてくる「高校生」とか「思春期」とかのイメージが重要な感じがします。だいたい20歳前後までは、学校の中での経験と年齢がリンクすることが多いので、年齢の数字の意味が大きくなるのですかね。

 同じくらいの年代なら、「何年生?」と聞くところ、私に対しては「何歳」になってしまうと。そういうことでしょうか。しかしたとえば「38歳」とかって聞いたところで高校1年生だとだいたいこんな感じだよね、みたいなイメージはそれだけでは出てこないように思うのですが。

 ・・でもそういえばテレビのCMで「年齢エレベーター」とかいって、ウン十代の自分と会うみたいなのがありましたね。とすると20代以降も、「この年齢ならこうあるべき」みたいなイメージが実は決まっているのか?まあ、たしかに80代、90代の人が10代の思春期みたいな悩みを持っているとは思わないですけども。

 このCMだって、「年齢相応」とは?という悩みを多くの人が持っていて、その年代の自分はどうなっているんだ?と不安になる気持ちから来ているともいえるわけで、実際には「こうあるべき年齢相応」の人なんて、ほとんど存在しないんじゃないでしょうか。

 なんか「アラサー」とか「アラフォー」とか言って、よくわからない数字のイメージで一喜一憂している風潮に乗せられてしまっているだけだったりするのでは?『武士道シックスティーン』の登場人物だって、少なくとも典型的な16歳らしい少女ではないキャラクターづくりがされていますし、なんかイメージって怖いですね。

 とすると「おまえは自分の思う18歳というイメージに合わない」ということを伝えたくて、生徒たちはあんなに食い下がってきたということなのかな、多分。・・いやいや、若いうちからそんなイメージに縛られていては自由な発想はできなくなってしまいませんか?君たち。

と、いうわけで、これからも「18歳」で通していこうと改めて決めました。どうも、18歳のおじさんです。よろしく。

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