投票率について

この原稿を書いている時点(10/23)では、まだ選挙の結果はわかりません。皆さんは投票には行かれましたか。総務省のHPによると国政選挙の年代別投票率は以下のようになっています。

令和3年 衆議院選挙

10代 43.23% 20代 36.50% 30代 47.13% 40代 55.56% 50代 62.96%

60代 71.38% 70代以上 61.90%  全体 55.93%

令和4年 参議院選挙

10代 35.42% 20代 33.99% 30代 44.80% 40代 50.76% 50代 57.33%

60代 65.69% 70代以上 55.72%  全体 52.05%

若年層の投票率の低さが目立ちますね。若者の投票率が低いと、政治家は若者向けの政策を打ち出しても得票につながらないと考えて、高齢者向けの政策を多く掲げるようになっていきます。いわゆるシルバー民主主義といわれるものです。そうなると若者はますます政治に無関心になり投票率が下がるという悪循環に陥る可能性も。若者の投票率を上げるためにはどうしたらよいでしょうか。ある自治体では試験的にインターネット投票の実験をしているそうです。これなら投票に行くのが面倒くさいという人でも、ポチッと1回すればいいだけなので簡単ですね。でも問題もありそうです。例えば秘密選挙の原則が守られにくくなりますよね。また本人が投票しているかのチェックはどうするのでしょうか。いろいろ考える余地はありそうです。

ちなみに若年層だけでなく、全体の投票率の低さも問題です。明治大学国際日本学部鈴木研究室の国際日本データランキングによると、OECD加盟国38か国中、日本は32位だそうです。ちなみに1位はオーストラリア・ルクセンブルクの89.7%です。オーストラリアは投票に行かないと罰金がかされるとか。5位のスウェーデン(84.2%)では12歳から選挙当日に模擬投票を必ず行っているだけでなく、候補者が学校に演説に来るとのこと。アジア2位のシンガポール(95.8%)では、選挙の日は国民の祝日になっていて、投票の機会を確保しています(ただし法律で選挙は義務化されています)。

こうしてみるといろいろな工夫まだまだできそうです。

社会の試験で「投票率をあげるにはどうしたらよいか。あなたの考えを書きなさい」なんて出てくるかもしれません。日ごろから考えてみるとよいでしょう。