まんが日本昔ばなしについて

 あけましておめでとうございます。せっかく年明けですし、ヘビにちなんだ本でも紹介すればよかろうと思ったのですが、ぱっと思いつきませんでした。ようやく思い出したのが俵藤太の百足退治の話です。

 今回は『御伽草子』を紹介しておきます。https://shinchosha.co.jp/book/620865/

  そういえばあの話って蛇と百足が戦っているのを助ける話だったよなあと。それにしても蛇は、えらい神様だったりすることもありますが、基本的には悪者扱いされることが多い印象です。八岐大蛇とか。蛇と百足だと蛇に味方して百足を倒す話になるのは、それでも蛇より百足の方が嫌われていたんですかね。

 なんて話とかを生徒にもしてみるわけですが、まあ反応の悪いことといったらないです。そもそもそんな話知らないと言われてしまいます。そもそも今の子供たちって昔話の知識がなさすぎじゃありませんか?あの「今の若いもんは・・」みたいな話をしたいわけではないですし、実際私も今はやっているマンガ、アニメ、ドラマなんかの話に詳しいわけではないです。でも昔話はそういう世代を越えてみんなが共有できるものだと思っていたので、かなり驚いてしまいました。

 で、詳しく聞いてみると「桃太郎」「浦島太郎」あたりはだいたいのストーリーまで知っている人が多いのですが、「一寸法師」「龍の子太郎」あたりはかなり怪しいです。さっきの“八岐大蛇”とか“スサノオノミコト“なんかは「ゲームのキャラでいた」という認識で、もちろん「古事記」と関係あるなんて思ってもいない感じです。

 なんでこんなに差があるのか?昔と比べて本を読む子供が減ったのか?と考え見たときに、思い出したのが「まんが日本昔ばなし」です。テレビは教育に悪いとか言われてなかなか見せてもらえないご家庭でも、「マンガ日本昔話」だけは許されていたような気がします。だからあの頃の子供たちは相当数がそれを見て、「舌切り雀」だとか「おむすびころりん」だとかを覚えていったんじゃないかなと。

 世代を越えて共有する物語が必要かどうか、という話はさておき、昔話を残すためには、現代に「まんが日本昔ばなし」が復活した方がよいと思うのです。なんか今の子供たちはテレビも見なくなったとかいいますが、それなら動画で配信とかすればいいわけで。と思って検索してみたらありました。となると、他の作品に押されてわざわざ昔話を見たい、見せたいと思う人が減ってしまったということなのでしょうか。

 やっぱりただの懐古趣味なのかなあ・・。