3年生はもうすぐ運命の定期試験が始まります。今回の試験結果次第で志望校が決まると言っても過言ではありません。今までの努力が実を結ぶよう、悔いのないように試験に臨んでほしいと思います。ところで、その昔神奈川県にはアチーブメントテスト(通称アテスト)というものがあったのですがご存じでしたか。これは中学2年の3学期に行われる9科目の試験で、公立高校入試の合否判定の20%を占めるものでした。ちなみに内申点50%、入試点30%で、合否の70%がすでに受験前に決まってしまうものでした。「15の春を泣かさない」といって、高校入試で失敗しないようにと作られた制度ではありましたが、もうずいぶん前に廃止となりました。
さすがに合否の20%をしめるテストなので塾としても「アテスト対策講座」的なものを開催します。私が塾講師になったばかりの冬にも当然開催されました。5科目については何も問題がありません。だっていつも教えている科目をアテストの傾向に合わせて授業を組み立てればいいから。問題は技能4科目です。美術・技術家庭科・体育・音楽…。どれも教えたことなどありません。同期入社の2人の先生は早々に自分の希望科目を伝えて勉強を始めています。一方、私はというと「お前、昔バンドやってたよな、じゃあ音楽できるだろ」「サッカー部だったんだって?じゃあ体育よろしく」という具合に私の知らないところでどんどん話が進んでいきます。しかも、普段教えていない教室へいって「教えてこい!」という非情な命令。仕方なく体育と音楽の先生として見知らぬ生徒のいる教室へいくことになりました。で、アテストの過去問題10年分の音楽・体育を解いて勉強を始めたわけです。これが新鮮で面白いんですな。いままで知らなかったこと・理屈でわかっていなかったことがわかるのは大変面白い。皆さんにもこんな感覚あると思います。そう、勉強って面白いんですよ。試験のため、成績のために勉強するっていう側面はあるんですけど、知らないことが分かるっていう面白さも大きいと思います。勉強が苦にならない人って、きっとそういう楽しみ方ができる人なんですね。「いまさら」と思う亜もしれませんが、心持次第で勉強も楽しくなりますってお話でした!